この大きな空に淡く景色を描けたら…小さな心、空に捧げて。
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桜八分咲き
2007-03-29 Thu 22:57
こんばんは。今日いっぺんに暖かくなり、桜が綺麗に咲いています。本当にとても綺麗でした~。

今日もまたばたばたしてましたね(笑)宿題を進めないと…(汗)
午後はちょっと大きなデパートであちこち小物を見ていました。

さてさてそんな今日は短編小説を更新します。

今日見た、夜桜をテーマに作ってみました。結構時間取っちゃいましたね…(^_^;)


続きよりお読み下さい。

夜桜か…。あの時も綺麗で、そして華麗だったけど。変わっていないんだなぁ。ここの夜桜は。

あの時とは。

一年前、同じ桜の木々の下を私は歩いていた。昼と違い、小さい子たちの姿もなく、誰もいない。そしてゆっくり歩く。夜になると、桜が綺麗さと華麗さ、両方を持つようになる。だから私は夜の桜の方が結構好きなのである。
桜に浸っている…そんなときだった。

カサカサ…

その音がして私はびくっとして振り返ると、少女はふと思いついたように夜桜の下でそう言って体を縮めた…。

あの様子だと、ずいぶん長い間あそこで居たようだ。彼女もきっと年頃の女の子に見える。片思いなのか両想いなのかは分からないが、きっと男の子のことで悩んでいるのであろう。そこまで考えて、さあ行こうと思い、再び歩き出したそのとき。

「あの…待って下さい。」

ちょっとかすれた声。なかなかこの季節にしては切なく聞こえる。
「何でしょうか…?」私は聞き返す。彼女は意を決したように私に言った。「ちょっと聞きたいことがあるんですけど…お時間大丈夫ですか?」

桜の木々の下を歩いている私だから、もちろん夜に予定はない。そして暇だった私にはちょっとした朗報だ(笑)。だから名も知らない彼女だったけれど快い返事をして、歩き出した。

「名前はなんと言うんですか?」
私は聞いた。
「恵美莉です。」

恵美莉さんか…。
彼女の年は15歳。そして中学三年生になったばかり。やはり私が予想した年頃であった。自分も15歳のときこんな風な顔をしていたときもあったかもしれないな。ふとそんなことを思った。

でも徹底的に一つ違ったのは…思っていたよりも彼女はとても大変な人生を歩んできたということだった。私なんかよりもずっと。彼女は結構言葉を選んで喋っていたので、言葉の数はそんなに多くなかったのだが、何かが私をそう思わせたのだった。

……

あ、自分の自己紹介をしないと。私は皐月という。24歳という年で、大学院に通っている。まあ私の自己紹介はそんなところでいいだろう。それくらい知っておけば、この先もあなたが首をかしげること無く読めると思う。これは現実のことだが。


さてそんな彼女だ。どんな?と突っ込まれそうだが、ちょっと無理矢理に(汗)でもどうしたというのだろうか。何だか思い詰めていそうだが。

「でも、それはまだ序盤みたいだね。何か言いたいこと、もしくは伝えたいことがあるんでしょう?嫌じゃなければ言ってみて。嫌だったら言いたい部分だけでもいいしさぁ。」
私はなるべく優しく彼女にそう言った。

少し間があって彼女は言った。
「実はさっき木の下にいたのは理由があったんです。」
「理由…?」
「友達と…待ち合わせをしていたんです…。でも…

その子が来てくれなかったのが悲しくて…。」

こんなことを初対面の人に話すとは彼女にとってよっぽど辛かったのだろう。寧ろ初対面の人だったから話しやすかったのかもしれない。人間、考えようによってとはこういう感じなのだろうか。
「とても…仲良かったの?」
何を言えばいいのか分からずに、そんなことを聞いてしまった。
「…少なくとも私はそう思っていたんです。」
「ええ。」
「でもきっとその子にとっては違ったんですよ。」
「それって…どういうことかしら?」
「その子はとても優しかったんです。クラスで私が一人になっちゃったときもずっと味方になってくれて。」
「優しい子ね。」
「はい。でも…この2ヶ月くらいなんだか急に態度が冷たくなっちゃって。学校から一緒に帰ることも多かったんですけど、いつ声をかけても声が聞こえないふりをしたり、素っ気なかったり。で、私はちょっと腹をくくって…というとまあ大袈裟ですけど。」
「何をしたの?」
「その子の家に電話をかけて、今日の5時にこの木の下で待ってるって…」
「この木は何か思い出の木なの?」
「はい。その子と私のちょっとした秘密なんですけどね。」
そう言って少し彼女は微笑む。
「そうか…」

そして彼女は俯いた。しばらく彼女はその状態でいて、私も黙っていた。
だが、私はふと思いついて、バッグからゴソゴソとシャープペンとメモ帳を取り出しササッと書いて彼女に渡した。
「汚くてごめんね。これ、私のメールアドレスと名前だから。さつきって読むんだけど。サブタイトルに自分の名前を入れて送ってくれたら大丈夫だしね。あ、アドレス持ってる…?」
「…はい。パソコンのですけど、持ってます。」
「じゃあこれは持っててね。」
「あ。ほんとに何から何まで、ありがとうございます。」
彼女はそう言ってぺこっとお辞儀をした。
「ううん。気遣わなくていいのよ。会えて嬉しいし。でも…大丈夫?」
「さっきよりは少しいいです。」
「そう。でもそろそろあなたが帰らなきゃなんじゃないかな?」
「そうですね。帰らないと…お母さんが心配するかも。」
「じゃあまたね。今度メールしようね!!」
「はい。楽しみです♪」

そうして彼女は行ってしまったけれど、私は彼女の後ろ姿を見ていた。ちょっと15歳にしては幼く見えるほどだった。

そして…休日にちょこちょこメールをするようになった。でもその子のことを彼女は話そうとしなかったし、私もあえて出すのは控えた。

あれから一年か…時が過ぎるのは早いもの。大学院の研究も自分なりに進めている。

カサカサ…

また音がして、びくっとして見てみると…また少女がいたのであった。

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コメント
あたしはまだ、ちゃんと桜を見れず・・・。
雫さんのところは結構咲いてるんですねー!
あたしも早く、散らないうちに見なくてはッ

夜桜ですかー・・なんだか不思議なお話でしたね。
・・あたしとしては、怖い感じが多少あったんですがー・・
まさか、まさか怖い系なお話だったり・・しますよね・・?
2007-03-29 Thu 23:15 URL | 悠 #-[ 内容変更] | top↑
桜・・・咲いてんのかなァ?富山は・・・。家の近くに桜があるんですけど、雨降ってるので確認できない・・・。

この小説、最後が気になりますねェ。う~ん。ミステリアス・・・(?)
2007-03-30 Fri 12:50 URL | 蒼穹 #-[ 内容変更] | top↑
桜いいなぁ・・・
早く見たいですね~
ってか雫さんの短編小説見てたら
俺もなんか書きたくなってきたや~
2007-03-30 Fri 14:24 URL | 一茶 #-[ 内容変更] | top↑
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